国際ロータリー第2700地区

  • 会員数

    2024年1月31日現在 3,161名
  • ロータリーレート

    2024年3月 1ドル151円

ガバナーについて

ごあいさつ

ロータリーを開き、ロータリーを前進させよう

2023-24年度ガバナーに就任しました福岡東ロータリークラブの吉田知弘と申します。現在56歳の若輩、甚だ心許ない限りではありますが、ロータリーのために精一杯を尽くす所存であります。格別の御指導、御鞭撻を賜りたく、何卒宜しくお願いいたします。
2021年6月にガバナーノミニー宣言をいただき、以来2年間、諸先輩の御指導をいただきながら、ロータリーの理解に努めつつ、着任に備えての準備を進めてまいりました。とりわけガバナーエレクトの1年間は、年度スタートに備えて重要な諸研修(GETS、国際協議会とこれに続く3大研修)が数珠つなぎに連なる期間です。目まぐるしい日々ではありましたが、西島英利直前ガバナーをはじめパストガバナー諸兄の御指導に加え、御経験豊かなガバナー補佐、意欲溢れる地区委員会の委員長、そして、大神地区幹事率いるガバナー支援室(福岡東ロータリークラブ)の支えを得て、充実した準備と研修の期間を終えることができたものと自負しております。皆さまの御支援に心より感謝申し上げます。

4つのテストと中核的価値観

私は、2006年3月に福岡東ロータリークラブに入会し、現在まで17年余りのロータリーライフを過ごしてまいりました。知人の誘いで何気なく足を踏み入れたロータリーの世界でしたが、職業奉仕と個人奉仕(I serve)の考え方に心をわしづかみにされました。独立自尊の高い志操を称揚し、個々人がこれに応えるのがロータリーなのだと思い、感激したことを覚えております。
ここに強く共感したのは、私の職業分類(弁護士)と無関係ではないかもしれません。弁護士は、法令に精通するとともに、紛争事案において当事者の利益を代理し、適切な解決へと導くことを職務とします。依頼者の感情や期待、紛争を取り巻く利害の状況など、複数のベクトルが複雑に絡み合い、流動する不安定な状況の下で、事案を解決に導くには、真に適切な当事者の利益が何であるかよく考えることが欠かせません。このため、弁護士には緩急自在の技量とともに高度の倫理性が求められます。

自分の職業をそのように自負する私にとって、会員個々人が職業倫理を高く保持してそれぞれの職業に邁進し、それによって経済社会に適正な調和がもたらされるとするロータリーの倫理観は、強く心に響くものでした。この倫理観は、ロータリーを強く特徴づけるものとして、「ロータリーの目的」や「4つのテスト」、中核的価値観の中に堅持されております。ロータリーのホームベースとして、次世代に確実に受け継ぐべきものと心得ております。
ロータリーを開き、ロータリーを前進させよう (深い悩みを超えて)

その一方で、現在のロータリーは大きな変革期を迎えています。ダイナミックな奉仕活動が奨励され、これを通じてロータリーの魅力を高める活動が重視されています。このような考え方はロータリーの伝統的な価値観の枠組みではとらえきれず、何かしらの戸惑いを感じる方も多いことと思います。「ロータリーは深い悩みの中にある」と評することもできます。

しかし、この変革は、経済や社会環境の劇的な変化に適応してロータリーを継続するためのものであり、ロータリーの活動に新たなフェーズを開くものとして、ポジティブに評価すべきものでしょう。常に更新を重ねるアップデイトとしてみれば、ネガティブな視点ばかりに囚われる必要もないはずです。

ロータリーにおいて最初で最後の目標は、クラブを活性化して常に新鮮な状態に保ち、その持続可能性を常にキープすることにあります。そのようにして初めて、われわれが誇り高く堅持してきたロータリーの良心をクラブとともに次世代へと継承することが可能になります。
どのようにすればクラブを元気にできるか、クラブの内外で世代交代の芽を育み、次代を担うクラブリーダーを育てることができるか、これはそれぞれのクラブごとに真摯に知恵を絞る必要があります。3年に及んだコロナパンデミックが収束しつつあることを思えば、いまこそその厄災を乗り越えて、クラブを取り戻す好機でもあります。ロータリーの開放性を高めることが欠かせません。

これより一年、皆さまと心ひとつに、ロータリーを開き、ロータリーを前進させてまいりたく思います。皆様とともに取り組み、その成果を得て、次の野﨑千尋ガバナーへと着実に受け渡したく思います。一人のリレーランナーとして、精一杯を尽くします。

第2700 地区ガバナー
吉田 知弘
【プロフィール】
福岡県大牟田市出身、職業分類は弁護士である。九州大学法学部で法律を学び、司法試験合格後、2000年4月に福岡県弁護士会に登録、和智法律事務所で弁護士として勤務を開始した。その後、福岡市中央区に法律事務所を開設、弁護士2名、事務局3名のシフトで、企業の訴訟対応法務、国の訟務(訴訟業務)等を中心に、民商事全般にわたり法律事務を扱っている。
職業関連の分野では、福岡県弁護士会副会長、法テラス福岡副所長など、弁護士会関係の役職を務めたほか、約10年間にわたり西南学院大学法科大学院の教授を務め、法曹の育成にも努めてきた。現在は、福岡労働局で複数の選任弁護士を務め、行政機関からの相談に対応している。 2006年3月にロータリー(福岡東ロータリークラブ)に入会し、2020-21年度会長を務めた。ロータリーでは米山記念奨学委員会を主な活動分野とし、2015-16年度から5年にわたり委員長を務めるなど、米山奨学事業の運営に力を尽くしてきた。現在もロータリー米山記念奨学会の本部理事を務めている。奨学生との交流を大切にし、歳末でも帰国できない留学生を自宅に招いて書初め会を開催、恒例行事となっている。
現在56歳。妻と大学生、中学生の子どもともに福岡市中央区に暮らす。酒をこよなく愛し、特に日本酒とワインを好んで嗜むが、飲んで乱れることは少ない。好奇心旺盛のため何事にも関心を示し、歴史や音楽、地理、民俗学、量子論、数学、江戸前の小話など、興味の分野には制限がない。ロータリーを通じて広く人と出会い、人を知って成長の機会とすることを何よりの趣味と理解している。

地区方針

1.ゴードン R.マッキナリーRI会長のテーマ
アメリカ合衆国フロリダ州オーランドにおいて、2023年1月8日から12日まで5日間にわたり、国際協議会(International Assembly)が開催されました。その最初の本会議(1月9日)において、ゴードン R.マッキナリーRI会長エレクトによるテーマ講演が行われ、以下のとおり、2023-24年度RI会長テーマが発表されました。

=Create Hope in the World / 世界に希望を生み出そう=

2.第2700地区のメッセージ
以上のRI会長エレクトのテーマを受けて、2023-24年RI第2700地区のメッセージを次のとおりとします。

=ロータリーを開き、ロータリーを前進させよう=

3.テーマ講演の理解のために(実践的なポイント)
⑴ 継続と変革
テーマ講演では「継続」という言葉が繰り返し強調されています。ここでは、以前のリーダーたちの優れたアイディアを引き継ぎ前進・発展させることを指して、「継続」という言葉で要約さ れています。過去数年間に採用され、実践されてきた重点的取組事項(①ローターアクトの地位向上、②女児のエンパワーメント、③DEI〔Diversity・Equity・Inclusion〕の促進、④ポリオの根絶)を引き継ぎ、更に前進させることが宣言されています。
このうち、以下の 2 点が特に注目する必要があります。

⒜ DEIの捉え方
DEIとは、単に会員数を増やすことを意味するものではなく、「ロータリーを、どこからであれ最高の人材、最高のアイディア、最高のパートナーシップを受け入れるオープンでインクルーシブな組織にすること」が重要であると強調されています。

⒝ ポリオ根絶を特に重視すること
特にポリオの根絶について、世界の主要都市でポリオが発生したことにも注目し、改めてこれがロータリーの最優先事項であることを確認し、できるだけ早くその根絶を実現するために、必要なあらゆるリソースを提供することの重要性が強調されています。

⑵ ビジョン声明とロータリー行動計画の実践の重要性
ロータリーのビジョン声明(「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能なよい変化を生むために、人々が手を取り合って行動する世界を目指しています。」)とこれを 含む行動計画の重要性が強調されています。
そして、「行動計画は、希望を生み出し、変化に必要な知識と勇気をロータリー会員に与えるもの」であるとして、これを成し遂げるための視点として、①既知の成果と実証された証拠に基づいて奉仕プロジェクトを立案する方法について会員に話しをすること、②互いに、そして私たちが奉仕するすべての人とオープンで、インクルーシブで、思いやりのある心をもって接すること、③世代や国境を超えて活動し、関係を築くためのあらゆる機会を探し求めること、④世界に持続可能な変化を生む新しいアイディアや視点を、進んで受け入れることが推奨されました。その上で、「行動計画を受け入れ、実行する現実的な方法をクラブに提供することこそが、地域社会で持 続可能な変化を生む最善の方法」であると総括されています。

⑶ 各論的に強調された事項
① 平和に更なる主眼を置くこと
ウクライナ支援に代表される人道的支援の成果に触れつつ、平和を「希望が根づくための土壌」であると総括し、「平和は受動的な夢ではなく、懸命な活動、築かれた信頼、そしてしばしば難しい対話の結果として生まれるもの」であるとし、平和の追求を「最も勇敢な目標」であるとして、「すべての重点分野にわたる全活動が、希望を築く一助となり、それによって平和と償いが可能となる」と強調されています。

② 世界に希望を生み出そう(Create Hope in the World)
津波災害を例に挙げ、人々を絶望に陥れる悲劇が戦争に限られないことを前提に、生き続ける希望と理由を奪われた人々に希望を生み出すことの重要性が示されました。ここから、ロータリーが取り組むべき23-24年度のテーマとして「世界に希望を生み出そう」が導かれました。

③ メンタルヘルスの改善のために
人々が希望を失う理由が物質的な貧困だけに限られないこと、誰しもが自分たちの幸せを脅かす課題に直面していながら、誰かに助けを求めたり、助けを必要としていることを認めたりすることを躊躇する傾向があることを踏まえ、「助けを求めることは勇気ある行動である」として、「メンタルヘルスのトピックを重視する」ことが示されました。

⑷ 結びとして
この講演の最後に、「次年度の私たちの計画」として、「世界に平和をもたらし、紛争の影響を受けた人びとを癒すこと、そして、私たち自身の内面的な闘いと向き合うためにお互いと地域社会を支え、助けを求めることに対する社会的な偏見をなくすこと」が目標として示されました。ここに、「世界に希望を生み出そう」というテーマが導かれます。

4.地区メッセージ =ロータリーを開き、ロータリーを前進させよう=
⑴ RI会長テーマから導かれるもの
RI会長エレクトのテーマ講演では、ウクライナの戦禍や疫病(コロナ禍)等の災厄により、あるいは個人的な事情により、心身に深い傷を負った人々の心に寄り添い、希望をもたらすことに特に注目することが示されました。
その一方で、その目的を達成するための活動の組立て方に関して、ロータリーのビジョン声明や行動計画に則した実践が重要であること、DEIの理念に則したオープンでインクルーシブな環境の醸成など、従来重視されてきた方針を引き続き重視することが示されております。われわれは、クラブの内外において「持続可能なよい変化をもたらす」ために何ができるかを考え、かつ実践することが重要であり、この地道な実践を通じて初めて「世界に希望を生み出す」こと ができるものと理解しなくてはなりません。

⑵ ビジョン声明と行動計画を理解する
⒜ ロータリーにとって最も重要なリソース(人的物的資源)が個々のクラブの活力にあることは多論を要しません。当地区がかねて進めてきた「CLP推進」の方針も、その最終的な目的はクラブの活力を維持・増進させることにあり、そのために何をすべきか、何ができるのかを真摯に考えることが重要です。そして、そのための最も重要なキーワードがビジョン声明と行動計画の中に示されております。

<ビジョン声明>
「私たちは、世界で、地域社会で、そして自分自身の中で、持続可能なよい変化を生むために、人々が手を取り合って行動する世界を目指しています。」

<行動計画>
① より大きなインパクトをもたらす
② 参加者の基盤を広げる
③ 参加者の積極的なかかわりを促す
④ 適応力を高める

⒝ ここでは、「持続可能なよい変化」というキーワードに注目する必要があります。実は、行動計画の①にある「インパクト」という言葉も、「ロータリーの行動によってもたらされるポジティブで長期的な変化」のことであると定義されており、ビジョン声明に示された持続可能性の考え方とリンクしていることを知る必要があります。どれほど「大掛かりで派手」なプロジェクトを行っても、どれほど「衝撃的」なイベントであっても、それが「ポジティブで長期的な変化」をもたらすものでない限り、「インパクト」はないことになります。
ロータリーが「持続可能なよい変化」を生むためには、その基礎となるクラブが活動の母体として「持続可能」なものである必要がある、ここが全てのスタートラインとなり、同時にゴールともなります。ロータリーの4つの行動計画は、そのための指針を示したものであり、特別なことが書かれているわけではないことを、今一度確認する必要があるでしょう。

⒞ クラブの持続可能性が担保されることは、われわれが大切にしてきた伝統的で良心的な価値観を次世代へと伝承していくための不可欠の前提となります。この価値観は、「4つのテスト」として、また、「中核的価値観(親睦・奉仕・高潔性・多様性・リーダーシップ)」として、ロータリーの中に大切に伝承されています。

⑶ ロータリーを開き、ロータリーを前進させる
私たちロータリーは、それぞれのロータリークラブごとに、その持続可能性を維持し、次世代へとクラブを継承する責任があります。そのためには、クラブの次代を担う新会員の加入を促し、ロータリアンとしての成長を促し、次世代のリーダーへと成長させることが欠かせず、そのための不断の努力を必要とします。
また、クラブが瑞々しい活動を続けるためには、その活動そのものが社会に必要とされ、魅力的なものとして社会のニーズを吸引する存在であることも欠かせません。クラブがそのような魅力ある活動を続けることが、巡り巡って新会員の加入を促し、親睦の礎となってクラブの活力の保持に貢献することも忘れてはなりません。
もし、クラブの活動が停滞し、会員数が減少し、そのために更に活動が停滞するという悪循環に陥っているクラブがあるとすれば、そのクラブの閉鎖性が活性化の障害となっていないかを顧みる必要があります。クラブが活力を取り戻すための視点として、行動計画に示された4つの視点を振り返ってみれば、ここに活性化のヒントが示されていることを理解できるでしょう。
産業構造や社会経済の構造が、急速に、かつ劇的に変化してゆく現在の社会において、ひとりロータリーだけがその環境の変化から自由であるはずがありません。変化する環境に適応し、クラブを保持してロータリーとロータリーの価値を次世代へと継承するために何をすべきか、我々は知恵を絞る必要があります。
社会構造の変化にもかかわらずクラブを強く瑞々しく保つためには、クラブの開放性を高める必要があります。開放性が高まれば、環境の変化は自ずとクラブの中に取り込まれ、クラブの活力が増すことでしょう。そのためには、クラブの在り方としても多様なバリエーションがあり得ることを承認し、固定観念に囚われて試行錯誤を妨げないことがすこぶる重要です。間違ってもかまいません。やり直せばよいからです。
クラブの停滞を克服するために招き入れる変化を恐れる必要はありません。この変化はロータリーを前進させることであり、ポジティブに評価することができるはずです。これが「ロータリーを開き、ロータリーを前進させる」ことの本意です。

5.地区方針の要点=クラブ会長エレクトの皆さまへ
⑴ ロータリーの基本を確認し、尊重しよう(一人ひとりのロータリアンへ)
ロータリーの基本は、4つのテストと中核的価値観(親睦・高潔性・多様性・奉仕・リーダーシップ)に集約されます。この基本をまず確認したいと思います。
クラブの内外において、会員一人ひとりがロータリアンとしての高潔性と品位ある振る舞いを保持することは、会員の自尊心を高めてクラブの結束を促すのに役立つだけでなく、ロータリーに対する社会の尊敬を高め、長期的な視点でクラブの存続を担保する基礎となります。例会をはじめ様々な機会を捉えて、高潔性保持の重要性を啓発していただきたいと思います。

⑵ クラブの活動を充実させよう(一つ一つのロータリークラブへ)
当地区の戦略計画では、これまで特にCLP(クラブリーダーシッププラン)の推進を重視してきました。CLPは、クラブの組織を簡素化し、クラブ運営を効率化するのに役立ちますが、それが目的ではありません。CLPの目的はクラブの活性化を促すことにあります。そこで、当年度は、地区戦略計画の総まとめとして、より直接的に「クラブを元気にする」ことに特に重点を置いて取り組むこととしました。そのために、特に注目していただきたい視点を以下に整理します。

⑶ 充実した例会を取り戻そう(丁寧なクラブ奉仕の実践)
クラブの活力の源泉は例会にあります。例会を開き、例会を充実させてください。そのために、親睦活動を中心に丁寧なクラブ奉仕の実践を心掛けていただきたいと思います。ウィズコロナの時代に入ることを自覚し、会員のコロナ感染症への向き合い方も様々であることをよく理解して、オンラインツールの活用によるハイブリッド例会を開くなど、例会の仕組みを工夫することも忘れずに心掛けてください。

⑷ クラブの課題を理解し、明確な目標を設定しよう
クラブを元気にするために解決すべき課題はクラブごとに異なります。クラブは、自らの課題を自発的に拾い上げ、それぞれの課題を自ら発見して、その解決に自発的に取り組む必要があります。活動が停滞していないか、停滞しているとすればその原因は何かを検証し、課題を整理して、より元気なクラブにするためにどのようなリソースを活用できるかを考えなくてはなりません。長期計画と年次目標を明確に設定し、その達成に取り組むようにしてください。

⑸ ロータリー賞の全クラブ受賞に向けて
クラブ活性化に向けた意義ある取組を進めていただくきっかけとするため、当年度は、ロータリークラブセントラルの活用を促し、これを通じて全クラブがロータリー賞を受賞することを地区の目標として掲げました。多くのクラブは、既に目標の設定と入力を終えておられることと思います。
高い目標でなくてもかまいません。現実的な目標を立て、力を合わせて着実に達成する、たとえ小さくてもその成功体験を重ねることは大変意義深いことです。この体験を通じてクラブの結束が促され、クラブの魅力を高めることができれば、これが最大の成果です。ともに取り組みましょう。

⑹ インパクトある奉仕プロジェクトを計画・実行しよう
各クラブの活動又は事業として、一つ又は複数の奉仕プロジェクトを計画、実行してください。社会奉仕・職業奉仕・国際奉仕・青少年奉仕、計画する奉仕の分野は問いません。既に継続的に実施している奉仕活動があれば、より意義深いプロジェクトとする工夫をしてください。ロータリー財団の地区補助金活用による事業でもかまいません。
社会にとって価値ある社会貢献をすることができれば、ベテラン・若手を問わず、クラブへの参加意識が高まり、クラブの結束を高めることに役立ちます。社会に対し「持続可能なよい変化=インパクト」をもたらすかの検証も忘れずに行うようにしてください。
また、奉仕プロジェクトを計画する際には、参加者の基盤を広げる観点から、例えば、ローターアクトやインターアクト、米山記念奨学生の参加を促すこと、JCや学生ボランティア等の他団体とも連携し、パートナーシップを構築することも視野に入れて取組を進めてください。これにより、ロータリーの開放性を高めるように努めてください。

⑺ 会員増強の目標と達成の視点について
⒜ 一応の目安として、会員数30名未満のクラブは1名、30名以上60名未満のクラブは2名、60名以上のクラブは3名の会員数増加(純増)を目標としてください。これは、最低限の必達目標としてお示しするものであり、これを超えてさらに大きく会員数を伸ばしていただくことを期待します。

⒝ 当年度は、地区目標として「会員数3200名を必ず回復する」ことを掲げます。当年度RI会長の方針では、会員増強に関わる明確なコメントや数値目標の設定はされておりません。このため、どのような数値を掲げるかが逆にたいへん悩ましい課題となりました。過去数年「3400名」という意欲的な数字が掲げられてきましたが、そのファイティングスピリットを発展的に継承し、まず着実な一歩を踏み出し、成果を積み重ねることを重視して、最低の目標を設定することとしました。
我々にとって「3200名」という数字は、長く地区の規模を測る上での基準であり続けた象徴的な数字です。コロナ克服のシンボルとして、まず我々の本来の規模を確実に取り戻す、ここにターゲットを絞り込みます。3200名を回復し、その地平を超えて更に前進しましょう。

⒞ なお、会員増強に際して、DEIの視点を忘れないようにしてください。年齢や性別、職種、役職・勤務先企業の事業規模等に過度にとらわれず、将来のリーダーとなるにふさわしい人物をクラブに導き入れるように心掛けてください。RI会長のテーマ講演に示されたDEIの理解を実践していただきたいと思います。

⑻ 会員相互のコミュニケーションを高めよう(新会員育成プログラムの策定)
多様な人物をクラブに招き入れる以上、適切な育成プログラムを設け、ロータリアンとしての成長を促すことがすこぶる重要です。また、既存会員との相互理解を深めるきっかけともなり、新会員・既存会員を問わず、クラブへの定着を促す方策となります。
様々な方法があり得ると思われますが、懇親会・懇談会を兼ねた勉強会を定期的に設けるなどの工夫を行ってください。

⑼ 若手会員の地区への出向を支援しよう(クラブを外に開き、次世代のリーダーを育てる)
クラブは、クラブの将来を担う潜在力の高い若手会員を積極的にクラブの外(地区)へ送り出し、クラブを超えたロータリーの広がりを経験させるように努めてください。ロータリーの世界は、クラブの内外の境界線を超え、更には地区の垣根さえ大きく超えて広がっていきます。地区へ出向した若い会員は、必ず「クラブの窓」となります。
地区では、定期的に委員会の委員の交代を促すようにしております。任期満了を迎えた委員が交代する際には、委員会を通じて、又はガバナー補佐を通じて、クラブに対し、新たな委員の推薦又は出向の承認について相談がされます。快く送り出していただくようにお願いします。

⑽ マイロータリーの登録率を向上させよう
マイロータリーの意義の啓発を積極的に行い、その登録率の向上を図ることに全力で取り組みたいと思います。そのための一助として、登録率100%達成クラブに対し、ガバナー表彰を行うこととします。
マイロータリーは、単なる「会員専用ホームページ」ではありません。ロータリーの現在を知り、学びを深める上で欠かせないリソースであるというだけでなく、既にロータリー活動を行う上での「プラットフォーム」としての機能や役割を備えつつあります。これにアクセスできなくては、ロータリー活動を効果的に行うことが難しくなりつつあり、ロータリアンでありながら、ロータリーから疎外されることにさえなりかねません。積極的な取組をお願いします。

⑾ ロータリー財団・米山記念奨学会への寄付増進について
それぞれの委員会により示される寄付目標(その達成のための仕組みや考え方)を理解し、その達成に努めてください。特に、小さな寄付を積み重ね、底堅い寄付を着実に積み重ねる工夫を奨励したいと思います(「多数の小善は、少数の大善に優る」)。全クラブで小口寄付を集める努力を実践してください。これは寄付の「持続可能性を育てる」という観点からもとても重要なことです。
ロータリーの草創期に影響を与えたプロテスタントの倫理観を表現する言葉として、「大いに稼ぎ、大いに蓄え、そして、大いに与えよ」という言葉があるそうです(メソジスト派創始者ジョン・ウェスレーの語録)。職業奉仕を正しく行い、社会経済の正しい発展に寄与する者にこそ寄付を行う資格があり、その双方(職業奉仕/寄付を含む社会奉仕)を通じて社会に貢献することにこそ高い価値があるのだと宣言するかのようです。このような大所高所からの意義を説き、寄付参加への会員の意欲を高めることにも意を砕いていただきたいと思います。

⑿ RI 会長方針に示された取組事項
A ポリオ根絶への取組
当年度は、RI会長方針において、特にポリオ根絶への取組の強化が示されております。10 月のエンドポリオデーには、日本国内それぞれの地区において重点的な取組がされることとなります。当地区における当年度の奉仕プロジェクトとしても、特にエンドポリオに重点を置いて取組を進め、ここに精力を集中させたいと考えます。
公共イメージ向上部門をまとめ役として、各種奉仕部門(社会奉仕・職業奉仕・国際奉仕・青少年奉仕等)・ロータリー財団部門・米山記念奨学部門が適切に連携し、エンドポリオをテーマとする奉仕プロジェクトが企画されます。全クラブの参加をお願いします。

B メンタルヘルスの改善への取組
RI会長方針において正面から取り上げられたのが、このメンタルヘルスへの取組です。我々がメンタルヘルスの改善と向上のために何ができるか、手探りとなる部分もありますが、特に奉仕プロジェクト部門の委員会を中心に、具体的な取組の方法を考案し、クラブへの情報提供を行うように要請しております。これに留意し、クラブの中でも取り組みを進めていただくようにお願いします。

ガバナーについて

2024年3月5日 更新

国際ロータリー第2700地区ガバナー事務所

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福岡市博多区博多駅前2-1-1
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FAX:092-481-2651
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